実家の敷地に離れを建てたい。建てられる?

「注文住宅を建てたい!」と思ったら、まず何から始めたらいいのでしょう?
初めての家づくりで右も左も分からないという方のための応用編です。

問題は、同じ敷地内に2件、住宅の用途を成す建物を建築できない事です。

法的には、「母屋」と「離れ」両方に水回り設備(トイレ・キッチン等)がある場合、両建物に接道要求他一般の建築基準法、消防法等の適用・制限を受けてしまいます。

従いまして、新築の「離れ」にはキッチン又は浴室がない形で建築の確認申請を提出することになります。
一言でいえば、「増築」としての申請です。

上記の形であれば、実家の敷地に「離れ」の建築が可能です。
デメリットとしては、電気代・水道代・下水道使用料・電話代がすべて2件分必要となります。

親名義の土地に子供名義の家は建てられる?

建てられますが、贈与税と相続税に関連してきますので、ケース毎に説明させて頂きます。

=ケース1 子供は親に何も払わずに、親の土地に家を建てられた場合=

これを土地の「使用賃貸」と言います。
この使用賃貸による土地の使用では、贈与税は課税されません。
しかし、問題は相続時ですね。
将来、親から子供が相続するときに「借地権の評価額分」が追加で相続税の対象となります。

=ケース2 親の土地を子供に時価よりも安い金額で売り、子供が家を建てる場合=

例えば、時価3000万円の土地を子供が1000万円で購入した場合、差額の2000万円が「みなし贈与」となり、2000万円に対して贈与税が課税されます。

=ケース3 親に地代だけ支払う場合=

この場合は、ケース1の「使用賃貸」ではなく、「賃貸借」となります。
土地の権利金が支払われていませんので、権利金相当額に対して贈与税が発生します。

=住宅ローンについて=

親名義の土地に子供が住宅ローンを借りて建物を建てる場合、親の土地への担保設定が必須となることが多いです。
物件が完成した時は、建物も担保設定されています。
また、担保提供者である親が連帯保証人になる必要も出てきます。

=固定資産税の取り扱い=

使用賃貸の場合では、子供が自分で固定資産税を負担しても、贈与税はかかりません。

=親の土地に家を建てるデメリット=

仮に、その子供に兄弟等のほかの相続人がいた場合、他の兄弟達から最低限相続財産の分与を主張してくる可能性があります。

=親の土地を子供の名義に変更できるか?=

贈与税を支払えば、名義変更が可能です。
補足になりますが、「相続時精算課税」を選択することも出来ます。
これは、2500万円以内の資産であれば、贈与時点の贈与税はかかりません。
相続時に相続税の対象として精算することになりますので、一時的な課税の繰り延べとなる制度です。

最後までお読み頂き、有難う御座いました。ご参考になりましたか?
家づくりでお困りのことがあれば、サチライまでご連絡下さい。

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古家付きの住宅購入の際の注意点

「注文住宅を建てたい!」と思ったら、まず何から始めたらいいのでしょう?
初めての家づくりで右も左も分からないという方のための応用編です。

●「中古一戸建て」と「古家付き土地」の違いは?

 微妙な表現の違いですが、明確な定義・基準はありません。
 一部では、昭和時代に建築された物件が「古家」で、平成時代建築の物件を「中古」と言っている
 業者もいます。

●リフォームして住む場合:

 やはり最大のメリットは、相場よりも安く購入できるチャンスもあります。
 しかし、購入契約前に、第三者の検査専門会社にたとえ有料でも建物のチェックをしてもらうことを
 お勧めします。

●建替えの場合:

 まずは、メリットから。
 価格メリット以外には、更地と違ってすでに建物がありますので、日当たり・風通し・建物の配置など、
 建替えた後の暮らしイメージがつかみ易い。
 一方、デメリット及び注意点を例記させて頂きます。

▽解体費用が発生します。木造住宅の場合、一般的な相場は4~5万/坪です。
 但し、ブロック塀・古井戸・大量の家具類・重機が出入りする道路が狭い等の環境だと追加費用が
 発生してしまいます。
 この解体費用については、売主・買主のどちらかが負担するのか決まりはありません。
 契約時の当事者間での話し合いになります。

▽登記関係の費用として、「建物の所有権移転登録」及び「建物滅失登記」の費用も発生します。

▽土地の境界があいまいになっていることが多いです。
 境界確定図で確認しておきましょう。もしなければ、境界画定測量を土地家屋調査士に依頼して、
 隣地の方立ち合いのもと、境界を確定させる必要があります。
 この費用は数十万円かかります。

▽敷地に大きな石や木がある場合、撤去後の整地費用も追加で発生することもあります。

▽上下水道・ガス管について:
 引き込み感が老朽化している場合、手直しの追加工事が発生し、数十万円の費用がかかります。

▽水道管の敷設が、お隣の敷地を経由、又は逆にお隣の水道管が自分の敷地を経由している場合もあります。
 契約時に、不動産会社と十分な事前確認が必要ですね。

▽特に長屋(テラス)の場合、切り取り工事とそれに伴うお隣の壁の修復費用も発生します。

▽古家解体中に、大きな岩とか廃棄物等が地中から発見される場合があります。
 「瑕疵担保責任」のある売買契約であれば、売主の責任で撤去してもらえます。
 但し、その有効期限は3ヵ月の設定が多く、それ以降は買主の負担となります。

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