コンパクトハウスという選択

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変わりゆくライフスタイル


昭和の時代から平成の時代へ。また時代は移り変わります。時とともに変化するのは住宅も同じ。昭和40年代からマイホームブームが始まり、国の法整備や住宅ローンの拡充がありました。家のカタチは人それぞれですが、豪華で広い住宅もあれば、格式を重んじる和風住宅などもありました。

昭和の時代は冠婚葬祭などの行事で個人住宅を利用することが多く、お葬式や結婚式の前の結納、またお祭りなどでは自宅の和室(座敷)を使用して行うのが一般的でした。

平成に入り、葬儀会館の設立や結婚儀式の簡略化、地域社会の希薄化などが影響し、自宅の和室を利用する頻度が低くなりました。和室に設置される、仏間や床の間も最近の建築ではあまり見かけなくなりました。


平均寿命が高くなり、人生100年時代へ


日本人の平均寿命は年々上昇傾向にあり、2017年現在男性81.09歳、女性87.26歳となっています。毎年100歳以上人口も増えており、まさに人生100年時代へ向かっているようです。今現在定年が65歳になってきており、また年金受給年齢も引き上げの議論が続いていくなど、高齢化への話題が後を絶ちません。この仕事を終えたあとの人生、夫婦二人で過ごす時間はもちろん増加傾向にあり、今後も増えていくでしょう。そうなったとき、子どもが独立していったあと、夫婦二人で大きい家は必要でしょうか。


子育て中と子育て後のライフスタイルの変化


子育て中の住宅を建てる人は一次取得者と呼ばれ、住む住宅もどちらかというと子どものため、子育てのための住宅を建てることが目的になってきます。ここで子どもが大きくなり、独立して生活するようになり、夫婦二人の生活になったとき、必ずしも大きな家は必要ありません。むしろ小さいながらも自分たちが生活しやすい家が求められています。

住宅は家族の人生の拠点となる場所ですから、二人でゆっくりできるリビングや、それぞれの趣味を楽しむ空間があれば、それを住宅デザインに盛り込むことで豊かな生活が送れます。


豊かな暮らしをコンパクトハウスで


最近はライフスタイルの変化から、モノを持たない暮らし方というのが増えています。若い人に限らず、要らないものはメルカリなどで売って、欲しいものは欲しい時に購入する。家の中に不要なものを置かない人が増えています。そういうライフスタイルですからコンパクトな住宅でも十分に豊かな暮らしが実現できます。

コンパクトな住宅にすることで考えていただきたいのが間取りです。バリアフリーが当たり前の世の中ですが、究極のバリアフリーの平屋住宅も選択の一つですし、部屋数を少なくしたり、長い時間すごすリビングを広めにすることや寝室などを最小限にすること、また、初期の設計段階で将来のリフォームを見越した間取りにすることが出来れば申し分ありません。

また、コンパクトな住宅は無駄があまりないことから、光熱費などを抑えられるというメリットもあります。

もはや現代では広い家は要らないという人もいます。夫婦二人で住む家だから設計段階で夫婦二人でじっくり計画を練って話し合うことがとても重要です。二人の意見を直接出し合うことで、さらに豊かな暮らしが待っています。

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